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北九州で3銀行 新行開業にらみ競争過熱
山口フィナンシャルグループ(FG)が新銀行構想を発表して以来、金融競争がクローズアップされる北九州市。貸出金シェアを競う西日本シティ、福岡の両銀行を加えた3行が今月、同市内で相次いで商談会を開催するなど、新銀行設立を前に、競争は過熱している。一方、地元からは「競争の反動が心配だ」と、戸惑いの声も上がっている。(小路克明)

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 ◆「来秋に首位奪還」

 「来年9月末までには、(西日本シティ銀行から)貸出金のシェアトップを奪い、一気に引き離したい」。26日、同市小倉北区で福岡銀行が開催した食品業者対象の商談会。福銀北九州代表の小幡修・副頭取は、口調に力を込めた。

 今年4月の北九州代表就任から半年で地場企業300社を訪問したという小幡副頭取。「地元行としての信頼感はうちの方が高い」と手応えを語った。

 北九州エリアの貸出金シェアは、福岡、西日本シティとも20%代中盤で、わずかに西日本シティがリードしている。

 ここにシェア約13%の山口FGが、来年10月に「北九州銀行」(仮称)を新設する。

 ◆融資先の獲得激化

 山口FGは今月1日、準備会社を設立した。設立セレモニーで福田浩一・山口FG社長が「山でいえば一合目を上がったかどうかのところ」と語るように、表面上、目立った動きはない。

 ただ、地場企業からは「山口銀から、これまでにない有利な条件での融資を盛んに勧められる」(製造業)と、水面下では融資先の獲得競争が激化している。

 ともに「特に新銀行を意識はしていない」と強調する福岡、西日本シティ2行だが、福岡銀は顧客を対象に、北九州銀行に対するアンケートを実施。「新銀行に乗り換える顧客は少ないようだ」(小幡副頭取)。

 西日本シティの久保田勇夫頭取も「認可に当たって金融当局は、オーバーバンク(銀行過剰)という論点も、当然議論するだろう」と牽制(けんせい)する。

 ◆地元は反動懸念

 これら金融機関の動きに対し、地元の反応は複雑だ。北九州市の片山憲一産業経済局長は「競争の中で、製造業のみならず、農林水産業やサービス業まで融資のパイが広がれば、地元経済の刺激になる」と歓迎しつつも、「銀行が短期決戦に走り、長い目でじっくり企業を育成することがおろそかになるんじゃないか」と危惧(きぐ)する。

 さらに、3行以外の銀行をメーンバンクとする企業からは「金利競争などの結果、3行以外の地銀が北九州から撤退すれば本当に困ることになる。3行の寡占状態になるのは、長期的に見れば、いい状態ではない」との声も漏れる。
(2010-10-31)

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